Statement
私は画家として、偶然その場に居合わせた見知らぬ人物の姿をモチーフに制作を続けています。
写真に残された服装や佇まいなど、限られた手がかりからその人物の存在の“気配”をたどり、
描くという行為を通じて「知ること」を試みています。
私は日常の中で、知的障がいのある人々と関わりながら創作のサポートもしています。
言葉にならない思いや、型にはまらない行動の背景にある「理由」を探る日々は、自身の制作にも深くつながっています。
見知らぬ人物を選ぶ理由は、あくまで外側からその姿を見つめ、人という存在について客観的に考察したいからです。
私が描きたいのは、その人が偶然その日にその場所を選び、そこに立ったという事実です。
その出来事は偶然でありながら、その人の意思や選択の結果でもあります。
この考え方は、私が日々行っている知的障がいのある方への支援にも重なります。
それぞれの行動や記録、その中から思いや考えを読み取ろうとする行為。
それは、作品の中で知らない誰かの存在を追い、想像を巡らせる行為と共通しています。
「知らない」ことが分断を生むこの社会で、私は見知らぬ誰かの存在に光をあて、その命を想う。
その瞬きのような光を、作品に託しています。
Biografy
- 1986年 大阪府出身
- 2008年 京都造形芸術大学卒業
- 2010年 京都造形芸術大学大学院修士課程修了
個展
- 「田中梢 展」(2023) 川田画廊 神戸/hide Gallery 東京
- 「微かな記憶」(2020) ギャラリー白 大阪
- 「遠くにいても近くにいるような」(2017) ギャラリー白 大阪
- 「想起する風景」(2015) hacobu kitchen 京都
- 「遠い海の声」(2011) アートスペース虹 京都
グループ展
- 桜満載(2025)ギャルリーためなが/京都
- 新京都(2024)ギャルリーためなが/京都
- 油彩画四人展(2023)阪神梅田本店8階ハローカルチャー/大阪
- HANSHIN Art Meeting(2022)阪神梅田本店8階ハローカルチャー/大阪
- ペインティングアパート(2019-2024) ギャラリー白 大阪
- Triangle(2021) 同時代ギャラリー 京都
- LANDSCAPES (2018) ondo Tosabori 大阪 / ondo STAY & EXHIBITION 東京
- 風景画展(2018) ギャラリー白 大阪
- ArtStream (2017) 大丸心斎橋 大阪
- KACHO FUGETSU (2016)(川田画廊) White Space Asia シンガポール
- 「2人展」(2014) ギャラリーカフェうめぞの 京都
アートフェア
- Infinity Japan Contemporary Show(2025) 松山文創園區 2F 台北
- 神戸アートマルシェ(2025)神戸メリケンパークオリエンタルホテル 神戸
- HANSHIN ART FES(2024) 阪神梅田本店 8階
- 神戸アートマルシェ2024(2024) 神戸メリケンパークオリエンタルホテル 神戸
- 心斎橋アートウィーク(2022)大阪
- KUNST RAI ART Amsterdam(2019)アムステルダム
- Art Expo Malaysia (2016) MATRADE Exhibition and Convention Centre マレーシア
- 神戸アートマルシェ2016 (2016) 神戸メリケンパークオリエンタルホテル 神戸
- Young Art Typei (2016)(川田画廊) シェラトングランデ台北 台湾
- 神戸アートマルシェ2015 (2015) 神戸メリケンパークオリエンタルホテル 神戸
受賞・入選
- 2022年 FACE2023 入選